しあわせなふくろう
おおつかゆうぞう 訳 福音館書店
1966年初版 1365円
仲良しのふくろう夫婦、なんでそんなに幸せそうなの?と近くに住むガチョウやニワトリ、クジャクは不思議に思いたずねに行きます。
ふくろうの答えは
春は・・・芽生えの美しさ
夏は・・・植物・生物の生き生きとした活動
秋は・・・実り
冬は・・・静かに森中が休息を取る
季節が移り変わるそのありさまをただのんびり眺めているだけで、ふくろう夫婦は幸せだと答えるのです。
この本に出てくるほかの動物はまるで現代社会の大人たちのよう。
お金儲けすることだけや自分が裕福になれることだけが幸せで、そのためには人を傷つけたり押しのけてもかまわない。世界の至る所で起きる戦争や紛争。
着飾った人のように羽をひろげてふくろうに自分をみせびらかすクジャクは、まるで着飾ることだけに夢中になった心の冷たい、または心のさびしい人のよう。
結局、動物たちはふくろうの“平凡だけど幸せな毎日”が理解できず、みんなで去って行ってしまいました。
そう・・・聞く耳を持たず戦争ばかりしている人たちのよう。
何が幸せかを決める基準は自分の中にあるから、ふくろうの生き方がすべてじゃない、と思うけれど、他の動物のように自分勝手に生きるのは、人を傷つけるのは、・・・やっぱりおかしい。
羽をひろげたクジャクの絵はギクッと私にさせます。
弱い自分の心を守るために、自分を着飾り、強がってみせることがある私。
でもね、本当は違うんだよ。弱い自分を受け入れてもいいし、わざと強がる必要はなにもない。
本当の自分の心を思い出し、何を大切か考えること。
この本を読みながらそんなことを考えました。
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