2007年3月13日 (火)

進級にオススメの一冊

おおきくなるっていうことはPhoto_75

中川ひろたか作 村上康成絵 童心社

発刊年 1999年 1365円

私が連載しているネット通信の3・4月号にも載せましたが、やはりここでもオススメしておきます。

3月ですね。もうすぐ幼稚園も終園式でしょうか?4月からは年少さんは年中さんに、年中さんは年長さん・・・また一つ大きくなりますね。

この本は

おおきくなるっていうことは洋服が小さくなること、水に顔を長くつけれるようになること・・・あんまり泣かないってこと、木に登れるようになること・・・

・・いろんなおおきくなるっていうことは・・・についてお話が続きます。

子どもたちはそうか~と思い、親もまたこの絵本を読んで“大きくなった我が子”にじ~んとなることでしょう。

私が好きなところは、おおきくなるっていうことはじぶんよりちいさなひとがおおくなるってこと というところ。そして・・おおきくなるっていうことは・・・ちいさなひとに・・・どうすることでしょう?ここは本を開いてのお楽しみ。

こないだまで年少さんだった子どもたちも4月からは年中さんです。今まで一番小さくて手を引いてもらっていた子達は、知らず知らずの間この1年で成長し、4月からは誰かの手を引くのだな~。

鉄棒だって水泳だって、出来ないことは一つずつ出来るようになってくるんだよ。あなたたちには素敵な輝く未来がずーっとずっと続くのだから。

そして、絵本の中では実際保育しでもあった中川氏が登場し、こう言ってくれます。

またひとつ おおきくなったみんな おめでとう

読んであげる目安 4歳から

同じ中川&村上コンビの“みんなともだち”もオススメです。Photo_76

こちらは卒園する子どもたちに、幼稚園での思い出を綴った一冊です。

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2007年1月 7日 (日)

ぐりとぐらの1ねんかん

中川季枝子作 山脇百合子絵 福音館書店Photo_67

発刊年 1997年 1260円

新年明けましておめでとうございます。

本年も皆様にとって素敵な絵本の出会いがありますように。

さて、新年はじめての絵本のご紹介はこちらも新年のご挨拶からはじまる一冊です。

1ページ毎に月が流れていきます。おなじみのぐりとぐらと一緒です。

1月は「あけまして おめでとう あたらしいとし おめでとう」。

2月はそり遊び・・・3月は・・・とお話が続きます。

でも、この絵本がかもしだす季節感は本当に感動的です。春の仕事は種まきやいろんなことがあって忙しいと書かれていたり、夏にはトマトを収穫したり。

単なる季節の行事を伝える絵本なら他にもありますが、こんなに生き生きと季節感を感じさせてくれる本は他にないと思います。その月ごとに出てくる植物もきちんと!その季節の植物が描かれています。春にうさぎさんのポケットからタンポポが覗いていたり・・・。

季節のことや12ヶ月のことをよく分からない子どもたちにもぴったりです。1月に年が明け、2月はとっても寒いけど3月はだんだんあたたかくなって・・・自然と季節の移り変わりを感じることが出来る絵本です。

そして年の最後は12月・・・「ことし いちばん うれしかったことをおはなししてください」というフレーズが大好き。

一年間いろんな事があっただろうけれど、うれしかったことを思い出しながらまた次の年もがんばろう・・・と思う気持ちになりますね(特に大人はですが・・・)

せっかく四季のある日本に生まれたんですもの、親も子も季節感をしっかり味わいましょう。

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2006年10月 5日 (木)

ロンパーちゃんとふうせん

酒井駒子作 白泉社Photo_25

発刊年2003年 1260円

前に紹介した“金曜日の砂糖ちゃん”“よるくま”でおなじみの酒井駒子さんの作品。

子ども向け・・・と思いきや、大人にもオススメの一冊です。

まちで風船をもらったロンパーちゃんは飛んでいかないように風船を指にくくりつけてもらいました。

だから無事家まで到着・・・安心して紐をほどいたら・・・あららら~ロンパーちゃんの手の届かないところまで飛んでいってしまったよ。

そしたらとっても素敵なお母さんは風船の紐におさじをひとつくくりつけてくれた。

ういているのにとんでいかない

とんでいかないのにういている

ロンパーちゃんは喜んで風船と外に行きました。おさじのついた風船を相手におままごとして遊んでいると風がぴゅーとふいて高い木にひっかかってしまいました。

ロンパーちゃんはとっても悲しくなっちゃったけど・・・

夜、部屋から見る風船は

おつきさん みたいよ・・・・

ロンパーちゃんの表情やしぐさは大人たちに“子どもって本当にかわいい”と感じさせます。風船と一緒に遊ぶロンパーちゃんはとても愛らしく、風船がいなくなって泣いているロンパーちゃんもとてもかわいい。子どもって本当にこんなにいとおしいものなのだ・・・と思える一冊です。

もちろんその愛らしい子どもを描いているのはおなじみの酒井さん。独特の色使いに感心します。黄色、赤、グレー、とってもきれい。

文章は子どもに寝かしつけに読むにはちょうどよいやわらかいなめらかな文章です。やさしいお母さんの気持ちが子どもにも伝わるかな?

大人である私たちにとって、他の酒井さんの作品と同様、“子どもの頃の原風景”が思い出される本です。子どもの頃の自分に戻って読んでみるのもよいのではないでしょうか?

また、真っ白な心を持っている純粋な子どもたちにもぜひ読ませて欲しい一冊です。

読んであげる目安 3才から

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2006年9月17日 (日)

ちびゴリラのちびちび

ルース・ボーンスタイン作 岩田みみ訳 ほるぷ出版Photo_18

発刊年 1978年 1313円

ジャングルに住む小さなチビゴリラ お母さんもお父さんもおじいさんもおばあさんもこのちびゴリラが大好きです。

他のなかまたち、蝶や蛇、象やサルだって、みんなちびゴリラが大好きです。

大好きだよ、大好きだよ、と繰り返される言葉

読んであげる人、読んでもらう人、両方とも幸せになれます。

一番身近な親に愛されている気持ちは自分が生きていくうえでの力になるそうです。自分を尊重でき自分を愛し自分を信じることが出来る人間になれるそうです。そしてそれは自分だけでなく人を愛すること、人と助け合って生きていくことにつながるそうです。

絵も落ち着いた色調の中に生き生きと描かれるジャングルの動物たち。子どもも“大好きだよ”という言葉と共に、この絵に出てくる動物にはとっても愛着を感じることと思います。

小さな子だけでなく、大きくなっても、どんな姿になっても“大好きだよ”って言ってもらえる幸せが感じられる絵本です。

大人でも、自分に自信がないとき、つらいとき、この絵本を読んで力付けられるかもしれません。

読んであげる目安 0歳から

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2006年9月 8日 (金)

いもうとのにゅういん

筒井頼子作 林明子絵 福音館書店Photo_13

1987年こどものとも傑作集発刊 840円

幼稚園児・あさえの妹が急に入院することになりました。付き添いにお母さんが行ってしまいお父さんしかいない夜・・・次の日手術をがんばった妹に何をお見舞いに持っていこうかと考えあさえが選んだものは・・・。

子どもがひとつずつ大人への階段を上るのってこういう瞬間なのではないでしょうか。絵本を読みながら“あさえちゃんがんばれ!”“あさえちゃん、すごい!”と、まるでわが子のように応援してしまう一冊です。

『はじめてのおつかい』『あさえとちいさいいもうと』『とんことり』などと同じ筒井&林コンビで描かれた絵本です。二人の文と絵のとても息のあったハーモニーが読み手・聞き手に感動をあたえます。

林明子さんの絵は本当に子どものふとしたしぐさ、表情を捉えています。

“そうそう、こんな格好するよね”“こんなしぐさだ”“こんな表情するわ”などなど。

特にこの本は表紙ももちろんのこと、、中表紙のあさえの後姿から裏表紙の妹のあやちゃんが“安心しきって”ベッドで寝ている姿まで、表情、目の動き、体の動き・・・どれもキラキラ輝いています。

どのシーンの絵が一番好き?と聞かれてもどれもこれもすばらしすぎて・・・なのですが、私的には特にあさえが夜中一人お父さんと一緒に寝ているベッドを抜け出して妹へのお見舞いを用意しているシーンでしょうか。

夜のチクタク時計の音がする中、折り紙(幼稚園児の定番?)を折りながらなにをお見舞いに持っていこうとあさえは一生懸命考えたんだろうな。

そして次の日、妹にお見舞いを渡し、妹はとても喜びます。だって一番お姉ちゃんが大事にしていたものだったから。

『あさえちゃん、たったひとばんで ほんとうに おおきな おねえさんになったのね』

おかあさんが、あさえのかたを、ぎゅっと だいてくれました。

生まれたばかりの赤ちゃんがひとつひとつ成長していく。幼児になり、少女になり、大人になり・・・

純粋に前向きに生きていく子どもの姿を見て大人も子どももきっと勇気付けられる、そんな一冊です。

ちなみに林明子さんファンには隠れプレゼントもたくさんです。登場人物をよ~く見ると・・・どこかで見たことある人が!!お父さんとの夕食は・・・これが定番よね~などなど、お話以外にも見所はたくさんです。

最後のあさえから妹への手紙もしっかり目を通してくださいね。

読んであげる目安 3歳から・・・もちろん大人も涙してしまいますよ!

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2006年9月 6日 (水)

かみさまからのおくりもの

ひぐちみちこ作 こぐま社Photo_20

発行年1984年 1260円

2006年9月6日 たくさんの人たちが新しい赤ちゃんの誕生を喜んでいます。

世のお母さんたちも純粋に新しい命の誕生を喜んでいるだけでなく、自分の傍らにいるわが子の誕生の時のことを思い出しているのではないでしょうか。

小さな命、さっきまで自分と共にいたその命が、新しく現実の世界へ一歩を踏み出す。ああ、純粋に小さな赤ちゃんがかわいいと思う瞬間ですね。

それが・・・少しずつ大きくなるにつれて他の子どもと比べたり、“どうして×××が出来ないのかしら”と自分の思う通りにならずいらついたり、ああもっと×××が上手になってもらいたい・・・なんてね。

生まれた瞬間はただただ健やかに育ってくれることを祈っただけなのに、日々の暮らしの中ではついつい忘れてしまいがちです。

あかちゃんがうまれるとき かみさまは ひとりひとりのあかちゃんに おくりものを くださいます

かみさまからのおくりものは天使がはこんでくるのです

ほっぺのあかいあかちゃんにはこのおくりものがいい とどけておくれ

ほっぺのあかいあかちゃんへのおくりものは よくわらう でした

この本に出てくる赤ちゃんへのかみさまのおくりものは、よくわらう、ちからもち、うたがすき、よくたべる、やさしい でした。

どれもこれも、特別なものではないけれど大切なこと。神様はどんな子どもにも素敵な個性を持たせて世に送りこんでくれるのです。

いろんな子がいてみんないい。『特別な才能』なんてなくてもいい。子どものそれぞれのいいところを生かして、大切にいとおしむ、そんな気持ちを再確認させてくれる絵本です。

子育てで迷ったお母さんにぜひ読んでもらいたい絵本です。やわらかい色彩とかわいい天使と赤ちゃんの絵は子どもの心にも深く印象付けてくれるでしょう。そして、いろんなお友達がいることも分かってくれるやさしい子になってくれることを祈って。

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